工場見学の総括
電気系の大学生なので工場見学に行ったりします。単位は出ないためレポートを書いたりもしないのでここにメモしておきます。
なお、一応企業名は伏せますが、普通に見学に行って得られる情報しか載せませんので…
地元の企業から日本、世界の電気、機械産業を引っ張っている大企業まで二日間で計4つの企業を見学させていただきました。まずはほぼ全ての企業に共通することとして、次のようなものがありました。
1.充実した教育制度
大卒、院卒にかかわらず入社後3年間は5.6人に1人先輩がつき、その人のもとで各部署を周り将来就きたい部署を決めていったり、学習会等をしたりするようです。
例えば機械系の企業だと、インバータ、モータ、研究、人事など多くの部署があり、就職前に部署を決めるのではなくある程度の期間、社内の雰囲気を感じたり現場を見たりして自分がしたいことをゆっくりと決めていくようです。
なんか初年度に教養を学習してから専門に移るみたいな大学と同じようなシステムですね。
企業によってはTOEICのスコアが必要なところもあり、そこでは定期的に英会話の授業が行われるようです。それは大学やん、もう。
2.社長さんが先進的
最近話題のドライブレコーダーの売れ行きが伸びているというある中小企業では、社員が作りたいものを個人的に社長に進言し、新しい物好きな社長さんは売れるかどうかは置いといてとりあえず「それいいね!」と答えるそうです。
あくまでものづくりが好きで積極的な社員を潰すことなくその能力を伸ばしたり社内の士気を上げること、1つのものに執着するのではなく量をこなしてそのどれかを当てるビジネスが成功することを分かっている人が上に立っていると就活生も惹かれます。
また、ある企業の社長さんは、徐々に年功序列をやめていくと社員に発言しているそうです。経団連の会長や日本で時価総額トップ企業の社長も発言していることですし、やはりこれからは年功序列が廃止されていくのでしょう。すぐには変わらないでしょうが自分が大学院で時間を潰してる間に新しい風が吹いてくれることを願います。
3.結局海外製が安い
従来に比べて10倍も軽量のがいし(がいし - Wikipedia)を開発した企業は、作り方を韓国企業に教え、韓国で作られたがいしを日本で使用しているそうです。また、モータのギアを製作している企業も中国製が6割、高品質だけど高い日本製は4割なのだとか
ちなみに、
この記事で取り上げた、韓国への半導体関連製品の輸出禁止は日本にとって損だよね的なことと同じようなことをOBの方がおっしゃってました。勝手にあざすあざす。
ここからは各企業に勤めている大学のOBの方が語っていたことをまとめます。
4.専門以外の知識について
A社: 社内に経営ゼミみたいなのもあるけど、今のうちに経営とか社会学とか勉強しといたほうが後々楽になる
B社:専門以外を勉強してもいいけど自分の強みが分散しちゃわないように
どちらも専門以外の勉強を否定してはいませんが、「勉強する」という単語を使っているあたりこの2人のOBの方々は専門以外の知識を得るのが本当はあまり好きではないのでしょう。つまり、ものづくりは自分の好きなこと、強みで勉強とは感じないからそれぞれ働くのが苦ではないのでしょうね。
万が一専門外の仕事を任された時にすんなりとこなし信頼感を得るためには他分野の知識も必要なようです。
5.選考では大学の研究がよく見られるで
資格などよりも大学で論文を書き、どのような研究をしたかが就職時によく見られるとのことでした。
これは恐らく理系、文系で変わってくるのかと思います。簿記とかの資格を持ってた方が文系は有利になるのでしょう。理系企業ではそもそも簿記を必要とする人よりも実際に現場で手を動かす人の方が多いだろうし。
こんなもんでしょうか。ひとつの企業に3.4時間しか滞在していなかったのでまだまだ訊き足りないことはありましたが、行かないよりは100倍マシな小旅行になりました。
ホテルの露天風呂が最強だったことだけ最後に付け加えておきます。。。
紅生姜は自分が後から乗せました。すき家では余った米を紅生姜と食べるタイプです。